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霞月

2009/03/18(Wed) 00:25
*物語*

結衣は猫の姿で屋根に登り、月を見ている。
過去を、現在を、思い出しながら…。
今夜も月は霞みに光を遮られている。

"あの日"のように月が泣いている。



ボクが魔法を使えるようになってかれこれもう…
10年…かな。

友達と遊んでいる時に、突然…猫に変身してしまったボク。
ボクは何が起こったのか分からずに、視界が急に低くなって怖かった。
それで……。
「キャー!!きもちわるい!こ、こっちにこないでよ!」
みんなは気味悪がって逃げちゃった...

なんで、みんなそんなこと言うのか分からなくて
ただただ悲しくて、どうしたらいいのか分からなくて、無我夢中で走って家まで帰ったよ。
でも、変身してしまったボクはニャーニャー鳴けるけど、喋れない。
ボクを怖がって逃げていったのは、猫になっちゃたからかな・・・。とはじめて気づいた。

お腹すいた...でも猫は家には入れない。
だから門の前で鳴き続けた。

…そんな事をしてるうちに声が涸れて。
途方に暮れて月を見上げたんだ。

月が泣いていた。あの日・・・。
ボクは一族でただ一人、能力開花した。

そこに偶然、習い事の帰りの桔梗が通りがかって...

「まあ…!可愛らしい子。あら、大人しいのね。…抱いても大丈夫かしら?」(抱き上げた)

桔梗!気づいて、ボクなの。結衣なの。(ゴロゴロ、すりすり媚びた)

「あら?この首に巻かれた見覚えのある牛柄のハンカチは……まさか、あなた、結衣さん?!」

そうだよ、ボクだよー!!!

って思った瞬間元に戻って…
桔梗が尻餅ついちゃったんだよ。

事情を説明したら、桔梗がお父様に説明してくれて...
お父様は勿論、お母様や、お爺さま、お婆さま、お手伝いさん達も凄く喜んで。
桔梗だけが、ずっと友達で居てくれた。
だから桔梗は信頼してるし、感謝してるよー。

それからは髪も切れなくなっちゃったんだよ。
お父様が、女の人の髪には力が宿るとかっていうのを信じてて…。
(でも毎日抜けるんだけど…ね?)

今はサイドで分けて、三つ編みくるくる巻いた中に残りの髪の毛出してるし
その髪もカールしてるから上がってるけど
髪の毛おろすと腰より下まであるんだよ…?
洗うのも大変だし…長いから絡むし...
セットも…千代子泣かせだよ…。

学園でもなじめるように頑張ってるつもりだけど
不安なんだ。ずっと、ずっと。
結社にいても…
足手まといなんじゃないか、って。
鬱陶しいんじゃないか、って。
たまに苦しくなるんだよ。

優しくされて、嬉しかったし、ありがたかったよ。
…でも、やっぱり。

猫になって月を見上げることにした。
ここなら誰にも邪魔されない。

お月様と一緒に、ボクも…。

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